蓄電池制御パラメータの設定
このセクションはV300R001C00SPC602以前のバージョンには適用されません。
蓄電池制御
- [設定]>[蓄電制御]を選択して、蓄電制御動作モードを設定します。
表 6-12 蓄電制御動作モード
動作モード
モードに関する説明
制御なし
SmartLoggerは外部スケジューリング電力制限を直接送信します。他の電力スケジューリング制御は行われていません。電力は設備によって自動的に制御されています。
グリーンモード
- このモードは、電気料金が高い地域、またはFIT補助金が少ないか利用できない地域に適用されます。
- PV電力は優先的に負荷に供給され、余剰電力は蓄電池に充電されます。蓄電池がフル充電されたか、フルパワーで充電されている場合、余剰電力が系統に供給されます。PV電力が不足している場合、または夜間にPV電力を生成できない場合は、蓄電池は負荷に対して放電します。これで自家消費率や電力の自給自足率を向上させ、電気料金を削減します。系統は蓄電池を充電できません。
- SmartLoggerは外部スケジューリング電力制限と上記のポリシーに基づいて、蓄電池スケジューリングを実行します。
[系統へすべて給電]
- このパラメータは分散型シナリオにのみ適用されます。
- このモードは、系統に供給されるPV電力量を最大化します。日中で生成されたPV電力量がPCSの最大出力能力を上回った場合は、余剰電力は蓄電池の充電に使用されます。生成されたPV電力量がPCSの最大出力能力を下回った場合は、蓄電池はPCSに対して放電して、PCSから系統に供給される電力量を最大化します。系統は蓄電池を充電できません。
- SmartLoggerは外部スケジューリング電力制限を直接送信します。
NOTE:CMUが接続されている場合、[系統へすべて給電]動作モードは表示されません。
TOU
- ピークとバレーの電力料金が異なり、電力量計が利用可能なPV+ESSシステムとESSのみのシステムに適用されます。
- 充電と放電の時間帯は手動で設定できます。例えば、夜間の電気料金の安い時間帯を充電時間に設定すると、充電時間中にシステムは最大電力で蓄電池を充電します。電気料金の高い時間帯を放電時間に設定すると、蓄電池は放電時間にのみ実際の負荷電力に応じて放電でき、電気料金は削減されます。
- [追加]をクリックして、充電と放電の時間帯を設定します。最大14時間帯を設定できます。充電時間中、系統は蓄電池を充電できます。放電時間中、蓄電池は負荷に給電できます。他の時間帯では、蓄電池は放電しません。PVシステムと系統は負荷に給電し、PVシステムは蓄電池を充電できます。(連系/非連系モードでは、電力系統で障害が発生した場合、蓄電池はいつでも放電できます)。
- 一部の国では、系統から蓄電池を充電することは許可されていません。その場合、このモードは使用できません。
- SmartLoggerは外部スケジューリング電力制限と上記のポリシーに基づいて、蓄電池スケジューリングを実行します。
TOU(固定電力)[1]
- ピークとバレーの電力料金が異なり、電力量計が利用できないPV+ESSシステムとESSのみのシステムに適用されます。
- 充電と放電の時間帯は手動で設定できます。例えば、夜間の電気料金の安い時間帯を充電時間に設定すると、充電時間中にシステム固定電力で蓄電池を充電します。電気料金の高い時間帯を放電時間に設定すると、蓄電池は放電時間にのみ固定電力で放電でき、電気料金は削減されます。
- [追加]をクリックして、充電と放電の時間帯を設定します。最大14時間帯を設定できます。充電時間中、系統は蓄電池を充電できます。放電時間中、蓄電池は負荷に給電できます。他の時間帯では、蓄電池は放電もせずに、充電もされません。
- 一部の国では、系統から蓄電池を充電することは許可されていません。その場合、このモードは使用できません。
- SmartLoggerは外部スケジューリング電力制限と上記のポリシーに基づいて、蓄電池スケジューリングを実行します。
系統指令に基づく充電/放電
- このモードは、他社製コントローラによって有効電力スケジューリング指令を送信されるユーティリティ規模の発電所スケジューリングのシナリオに適用されます。
- スケジューリング放電の目的は、系統アクセスポイントでの有効電力スケジューリング目標値を満たすことです。PV電力が優先されています。生成されたPV電力が不十分な場合、蓄電池は放電します。放出された電力は有効電力スケジューリング目標値に基づいて系統に供給されます。生成されたPV電力が十分な場合、その電力は有効電力スケジューリング目標値に基づいて系統に供給され、余剰PV電力は蓄電池の充電に使用されます。
- スケジューリング充電の目的は、系統アクセスポイントでの有効電力スケジューリング目標値を満たすことです。蓄電池の充電電力が不十分な場合、またはSmart PCSが電力を制限している場合、系統は最大能力で蓄電池を充電します。スケジューリング目標値が満たされたときに蓄電池がフル充電されていない場合は、PV電力は蓄電池への充電に使用されます。
カスタム[2]
- このモードは、ユーティリティ規模の発電所(ESS有り)のスケジューリングといったシナリオに適用されます。お客様は蓄電池の放電電力を制御できます。
- 非放電期間:蓄電池は放電できませんが、スケジューリング指令に基づいて充電できます。
- 放電期間:[適応放電電力]が有効な場合、制御ロジックはスケジュールされた充電および放電の場合と同じです。蓄電池の充放電電力は上位層のスケジューリング指令によって決められます。[適応放電電力]が無効な場合、蓄電池の放電電力はお客様によって設定された参考値で保持されます。この場合、上位層のスケジューリング指令はPV PCSのみを制御し、蓄電池は制御しません。
注[1]:SmartLogger V300R023C00SPC150以降のバージョンでこのパラメータは設定可能です。
注[2]:SmartLogger V300R023C00SPC120以降のバージョンでこのパラメータは設定可能です。
表 6-13 各蓄電制御動作モードでの運転パラメータ動作モード
パラメータ
説明
グリーンモード
蓄電池放電時の系統の有効電力閾値
連系点の目標系統電力の許容変動を設定します。
[調整デッドバンド]
連系点の目標系統電力の許容変動を設定します。
[滴応型調整パラメータ[1]]
PCS電力を上げるための調整期間とステップパラメータを設定します。
- [有効]:このパラメータはデフォルトで[有効]になっています。SmartLoggerで設定された調整期間とステップが使用されています。一般的に、調整期間とステップはポートに接続されている設備数量と設備規格に基づいて計算されます。
- [無効]:サイト要件に基づいてこの値を使用します。
[調整期間][1]
[滴応型調整パラメータ]が[無効]に設定された後に、このパラメータは表示されます。サイト要件に基づいてこのパラメータを設定できます。この場合、事前に設定された期間に基づいて蓄電制御が実行されます。
[PV調整ステップ[1]]
[滴応型調整パラメータ]が[無効]に設定された後に、このパラメータは表示されます。サイト要件に基づいてこのパラメータを設定できます。この場合、PV+ESS均衡のPV上昇ステップは事前に設定された値です。
TOU
余剰PV電力の優先使用
- [充電]:発電されたPV電力が負荷よりも大きい場合電力、余剰PV電力はバッテリーの充電に使用されます。 PV電力が負荷電力よりも大きい場合、余剰PV電力は蓄電池の充電に使用されます。最大充電電力に達するか、蓄電池がフル充電されると、余剰PV電力が系統に給電されます。
- [系統へ給電]:PV電力が負荷電力より大きい場合、余剰のPV電力が優先的に系統に供給されます。設備の最大出力電力に達すると、余剰電力は蓄電池の充電に使用されます。この設定は、FITが電気料金よりも高い状況に適用されます。系統は蓄電池を充電できません。
[系統からの蓄電池充電用の最大電力]
系統から蓄電池への充電用最大電力を設定します。
蓄電池放電時の系統の有効電力閾値
連系点の電力がゼロの場合の最大目標系統電力を設定します。
調整デッドバンド
連系点の目標系統電力の許容変動を設定します。
[滴応型調整パラメータ[1]]
PCS電力を上げるための調整期間とステップパラメータを設定します。
- [有効]:このパラメータはデフォルトで[有効]になっています。SmartLoggerで設定された調整期間とステップが使用されています。一般的に、調整期間とステップはポートに接続されている設備数量と設備規格に基づいて計算されます。
- [無効]:サイト要件に基づいてこの値を使用します。
[調整期間][1]
[滴応型調整パラメータ]が[無効]に設定された後に、このパラメータは表示されます。サイト要件に基づいてこのパラメータを設定できます。この場合、事前に設定された期間に基づいて蓄電制御が実行されます。
[PV調整ステップ[1]]
[滴応型調整パラメータ]が[無効]に設定された後に、このパラメータは表示されます。サイト要件に基づいてこのパラメータを設定できます。この場合、PV+ESS均衡のPV上昇ステップは事前に設定された値です。
開始時刻
充電と放電の開始時刻と終了時刻を設定します。最大14時間帯を設定できます。[繰り返し]ボックスで月から日までに対応するボタンをクリックすると、週単位のサイクルを設定できます。これらのボタンはデフォルトでは青色で選択された状態になっています。クリックすると、ボタンは灰色になります。
終了時刻
充電/放電
繰り返し
TOU(固定電力)
開始時刻
充電と放電の開始時刻、終了時刻、および電力を設定します。最大14時間帯を設定できます。[繰り返し]ボックスで月から日までに対応するボタンをクリックすると、週単位のサイクルを設定できます。これらのボタンはデフォルトでは青色で選択された状態になっています。クリックすると、ボタンは灰色になります。
終了時刻
充電/放電
充放電電力(kW)
繰り返し
[系統指令に基づく充電/放電]
[滴応型調整パラメータ[1]]
PCS電力を上げるための調整期間とステップパラメータを設定します。
- [有効]:このパラメータはデフォルトで[有効]になっています。SmartLoggerで設定された調整期間とステップが使用されています。一般的に、調整期間とステップはポートに接続されている設備数量と設備規格に基づいて計算されます。
- [無効]:サイト要件に基づいてこの値を使用します。
[調整期間][1]
[滴応型調整パラメータ]が[無効]に設定された後に、このパラメータは表示されます。サイト要件に基づいてこのパラメータを設定できます。この場合、事前に設定された期間に基づいて蓄電制御が実行されます。
[PV調整ステップ[1]]
[滴応型調整パラメータ]が[無効]に設定された後に、このパラメータは表示されます。サイト要件に基づいてこのパラメータを設定できます。この場合、PV+ESS均衡のPV上昇ステップは事前に設定された値です。
カスタム
ESS放電開始時刻
蓄電池放電の開始時刻を設定します。開始時刻から終了時刻までの期間中に、蓄電池は充電および放電ができます。この期間を過ぎると、蓄電池は放電できなくなり、充電のみが可能です。
ESS放電終了時刻
蓄電池放電の終了時刻を設定します。開始時刻から終了時刻までの期間中に、蓄電池は充電および放電ができます。この期間を過ぎると、蓄電池は放電できなくなり、充電のみが可能です。
[適応放電電力]
- [有効]:PV電力供給が優先されます。PV電力が不十分な場合、蓄電池が負荷に電力を供給します。PV電力が十分な場合、システムは目標値で出力を行い、余剰PV電力は蓄電池の充電に使用されます。
- [無効]:蓄電池がGUIで設定された放電電力に基づいて放電します。
[滴応型調整パラメータ[1]]
PCS電力を上げるための調整期間とステップパラメータを設定します。
- [有効]:このパラメータはデフォルトで[有効]になっています。SmartLoggerで設定された調整期間とステップが使用されています。一般的に、調整期間とステップはポートに接続されている設備数量と設備規格に基づいて計算されます。
- [無効]:サイト要件に基づいてこの値を使用します。
[調整期間][1]
[滴応型調整パラメータ]が[無効]に設定された後に、このパラメータは表示されます。サイト要件に基づいてこのパラメータを設定できます。この場合、事前に設定された期間に基づいて蓄電制御が実行されます。
[PV調整ステップ[1]]
[滴応型調整パラメータ]が[無効]に設定された後に、このパラメータは表示されます。サイト要件に基づいてこのパラメータを設定できます。この場合、PV+ESS均衡のPV上昇ステップは事前に設定された値です。
注[1]:SmartLogger V300R023C00SPC120以降のバージョンにこのパラメータを追加されました。Smart PCSが接続されている場合にのみ、このパラメータは表示され、設定する必要があります。
- (オプション)[設定] > [蓄電制御]を選択して、蓄電制御の自動キャリブレーションを設定します。CMUが接続されている場合は、[自動キャリブレーション]が表示されます。このステップを実行する必要があります。CMUが接続されていない場合は、このステップをスキップします([自動キャリブレーション]は表示されません)。
パラメータ
説明
自動SOC補正
- 当該パラメータが[有効]に設定されている場合は、蓄電池ラックへの自動充放電校正は許可されます。補正中は、カットオフSOC設定が無効になり、充放電電力の応答は一時的に影響を受ける場合があります。
- 当該パラメータが[無効]に設定されている場合は、蓄電池ラックへの自動充放電校正は許可されません。
自動SOH補正
- デフォルト値は[無効]です。
- このパラメータが[有効]に設定されている場合、ESSはSOHの精度を補正して、各ESRを順次にフル充電および放電します。
容量制限
パラメータ |
モードに関する説明 |
---|---|
[制御なし] |
このモードが[制御なし]に設定されている場合は、連系点の容量は制限されません。PCSとSmart PCSは、事前に設定された制御方式に従って運転します。 |
[有効容量制限] |
このモードが[有効容量制限]に設定されている場合は、買電または売電用の連系点の有効電力は、事前に設定された容量制限を超えることはできません。 |
[皮相容量制限] |
このモードが[皮相容量制限]に設定されている場合は、買電または売電用の連系点の皮相電力は、事前に設定された容量制限を超えることはできません。 |
- 容量制限が1日に24時間満たされている場合、ESSとSmart PCSに容量制限を満たせるような十分な容量を確保できるように、ESSとSmart PCS電力が負荷電力との比率は正しく設定する必要があります。
- ESSが容量制限のみに使用されている場合、放電ウィンドウや非充放電ウィンドウを設定せずに、TOUを設定することで充電ウィンドウを24時間に設定できます。
- TOUモードでこの容量制限が有効な場合、TOUウィンドウに設定された充電/放電時間は1日24時間をカバーする必要があります。非充電/放電時間では容量制限はサポートされません。
- 変圧器、配電スイッチ、ケーブルの過負荷能力は、ESSの最大充電電流と最大負荷電流の合計よりも大きくする必要があります。
容量制限モード |
パラメータ |
説明 |
---|---|---|
[有効容量制限] |
[最大有効容量] |
電力系統企業の需要契約の充電容量に従ってこのパラメータを設定します。このパラメータが一旦設定されたら、買電または売電用の連系点の有効電力は、事前に設定された値を超えることができません。 |
電力量計の障害発生時のPV電力制限 |
売電電力量計の通信に異常が発生した場合は、PCSの有効電力制限を設定します。必要に応じて、PCSの有効電力のパーセンテージを手動で変更できます。 |
|
電力量計の障害発生時のPCS電力制限 |
売電電力量計の通信に異常が発生した場合は、蓄電池用PCSの有効電力制限を設定します。PCSのアクティブ電力の割合は、必要に応じて手動で変更できます。 |
|
[皮相容量制限] |
[最大皮相容量] |
電力系統企業の需要契約の充電容量に従ってこのパラメータを設定します。このパラメータが一旦設定されたら、買電または売電用の連系点の皮相電力は、事前に設定された値を超えることができません。 |
電力量計の障害発生時のPV電力制限 |
売電電力量計の通信に異常が発生した場合は、PCSの有効電力制限を設定します。必要に応じて、PCSの有効電力のパーセンテージを手動で変更できます。 |
|
電力量計の障害発生時のPCS電力制限 |
売電電力量計の通信に異常が発生した場合は、蓄電池用PCSの有効電力制限を設定します。必要に応じて、蓄電池用PCSの有効電力のパーセンテージを手動で変更できます。 |